マティ-ニ
一冊はそもそもマティ-ニがどうやって出来たかの本
もう一冊は日本にマティ-ニを導入し定着させた男の物語です
このカクテルが出来たのはそんなに古い話ではありません
米国で19世紀半ばというのが通説になっております
ただし現在のドライなものに進化していくには
少し時間がかかったようなのですが
日本のマティ-ニの話は戦後、進駐軍によってもたらされます
東京會舘のバ-では、ジンの瓶の空間にベルモットをいれ、氷に冷やし
12本を開店の11時半までに用意し
夜までにはなくなったといいます
さて、僕自身のマティ-ニ歴の話をしますと
いままでにまともなマティ-ニを作ってくれたバ-テンダ-さんは3人しかいません
現存して頼めるのは一人だけです
だからバ-では頼めません
腕がありそうな人をみるとまずはウォッカマティ-ニをたのみます
ごうかくしたら、ドライマティ-ニをお願いすることになります
このシンプルなカクテルは周到な準備と、手際の良さが必要なのです
たまに
自分でつくります
そこいらへんのホテルのバ-テンダ-に作らせるくらいなら
僕の方が数段上だとおもうからなのです
用意する物
ミキシンググラス
バ-スプ-ン
大きめのカクテルグラス
銀の楊枝
ゴ-ドンのジン
スタッフドオリ-ブ
レモンピ-ル
ノイリ-プラット
硬い氷
まずはジンをボトルごと冷凍庫に入れます
什器も冷蔵庫で冷やしておきます
このカクテル、ジンの甘みを感じるカクテルなので、ジンの匂いが立ちすぎては失敗なのです
作り方は簡単
ミキシンググラスに氷塊を入れ
水を入れて、バ-スプ-ンで手早くかき回し、水をきります
こうすると氷塊の角が取れて、ジンを入れたとき水っぽくなりません
つぎに冷凍して置いたジンを入れ
ノイリ-プラットを数滴いれ
手早くステァします
名人と僕とのちがいは、おそらくここでのバ-スプ-ンの使い方だと思います
早く正確に撹拌できなくてはなりません
冷やしておいたカクテルグラスに手早くそそぎ
銀の楊枝にオリ-ブを刺し、しずめます
そして
レモンピ-ルをひねり、霧をかけます
ビタ-ズが好きな人はここでワンダッシュ
さてできあがったら
このカクテル数口で飲み干します
時間がたてばたつほど、だれるからです
ということは作り置きできませんから
自分でつくると、せいぜい1-2杯しか楽しめないのです
じょうずにマティ-ニを作れるバ-テンダ-さんが貴重なのはいうまでもありません