鯨ベ-コン
今は高級品になってしまいましたが
貧乏な我が家では
父親はこれを肴に焼酎を飲むのが好きでした
祖母にあたる人の口癖は
「人間、競馬をやって、焼酎を飲むようになっちゃおしまいだね」
というものでした
彼女は明治20年生まれのお金持ち(かつてお金持ち)のお嬢様
酒好きの僕の父親は
インテリくずれの労働者階級
まあ
その象徴がこの鯨ベ-コンなのです
競馬はTV中継されるようになり、
市民の広場化をイメ-ジ戦略化にある意味成功しました
日本では上流階級のものではないのはいまもかわりませんが
一応市民権を得たのでしょう
僕は祖母の遺言に従ってやりませんが....
焼酎はやむなく飲んでおります
それは戦後
日本酒業界がだらしないため
実力で、その地位を確立したというのがあります
祖母のいう下層階級の飲み物のイメ-ジは、もうないはずなのですが
それと、脂っこい鯨ベ-コンに日本酒は無理なのです
焼酎があうのはいうまでもありません
さて
そういうわけで
子供の頃
父親から食べさせてもらった鯨ベ-コンを
ノスタルジィと一緒にたべます
今や高級品でかつ、品不足
隔世の感があります