「対象喪失」という事
仕上げた企画書、なかなか良く出来ていた
送った相手は
言下にコストの話をした
おいおい違うだろ
これは事業だけでなく
あんたの
生き方そのものを変えるはなしなのだから
イキシニの手術にコストはない
ちょうどそのころグリ-フケアの方と知り合いになった
グリ-フケアというのは愛する人を亡くした場合の
心のケアをするはなしである
我が国では未だ一般的ではない
小此木啓吾が書いたこの本には
フロイトによって確立された
「悲哀の仕事」
の話が書かれている
喪に服することというのは悲哀の仕事をすることである
人間は物ではない
悲しいときには悲しみの仕事をしないと
立ち直るどころか
自己喪失にまでつながることがある
今朝の企画書の対象者は
自分が20年近くかけて育てた仕事を失った人です
だから
現時点で自信をなくして
感情の起伏がとても激しいのです
こういう場合コンサルタントはビジネスライクに対処したほうがいいのか
そうでない
ケアまでかんがえるべきなのか
とりあえず賽は投げられたのです