水芹に雪ちる山井溢れけり/蛇笏
気温が急速に上がる
多摩地区は昨日大雪だった、今朝はまだ一面の雪
この季節昔は裏磐梯のスノ-フィ-ルドに出かけた
雪はだんだんと溶けて毎週山の高いところまで
後退していく
道の脇ではふきのとうが芽をだすころだ
刻んでふきのとう味噌にしたり
油で揚げて天ぷらにする
宿泊先のペンションから
あるいてすぐのところに
芹が群生していた
少し下った田んぼ脇にはクレソン
どちらもアブラナ科の植物である
採ってきたものをそのまま囓ると清冽な匂いが体を満たす
もうあのころには戻れない
なつかしい裏磐梯の山々は放射能に汚染されてしまった
再び訪れることはあるのだろうか
まあ年寄りだから
危険は関係ないのだが
悲しい
うしなったものの大きさを考えると悲しい
薄雲る汚染水動かず芹の青 自作