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コンサルの独り言

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マ-ケテイング・コンサルタントの独白です。

多崎つくるは36歳

  1. 読み終えてしまうと
    やっぱり、村上春樹氏は
    こういう終わらせ方しか出来なかったのだろうと
    妙に納得してしまった
  2. 多崎つくるは36歳_d0202960_07434535.jpg
  3. 60を遙かに過ぎた作家が描く主人公
    多崎つくるは36歳、
    名古屋出身の独身、駅を作るエンジニア

  4. かれには高校時代仲のいい4人の男女がいた
    その四人の名前にはすべて色がついていた、
    赤松
    青海
    白根
    黒埜
    である
    5人は高校時代の仲良しグル-プだった
    一人だけ名古屋から東京の大学に進学した、多崎つくるは
    20歳の時、4人から絶交されてしまう

  5. 36歳の時にできた
    38歳のガ-ルフレンド沙羅はその4人に会って
    なにがあったのか聞くことが大事だといい
    4人の居場所を突き止め
    つくるに過去探しをするようにいう
    つくるは巡礼にでる
    というのが大筋なのだが

  6. 主人公に主体性はない
    16年もの月日は人間を変えてしまうには充分な年月なのだ
  7. マドンナだったシロは16年前にレイプされ
    妊娠し流産し、そして6年前に誰かに絞殺されて
    すでにこの世にはいない
    もうひとりの女性、クロははるかフィンランドにいる

  8. 男二人には、名古屋で会うことになる
    男二人はつくるをグル-プから排除したのは
    誤解による間違いだったと気がついている

  9. この作品の白眉はつくるがフィンランドまで、クロに会いに行くところだろう
    クロは昔、つくるが好きだった
    いまはフィンランド人と結婚し、子供が二人居る
  10. そのクロは沙羅を逃してはいけないという

  11. さて
    主人公は精神的に
    高校生からは一歩も前に進んでいないことに
    読者はきづかされる
  12. 沙羅に他の男の存在を聞いてしまい
    待たされたままエンディングとなる

  13. そうこの物語は
    巡礼はまだ終わってはいない
    次の一歩はこの先に存在している
  14. さすが偉大な習作作家らしい結末のつけかたである

by kongojiamarron | 2017-08-20 07:46 | エンタメ | Comments(0)

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