明治維新その3
300ペ-ジのものが上下二巻、なかなか手強い
やっと上巻の半分、全体の1/4まで読み進んだ
この本は田中光顕という男をとおして
我が国の形を変えてしまった「明治維新」の深層に迫る書である
うすうす感じていたことではあるが
明治維新にかんしては
嘘の宣伝が非常に多い
そして
大衆はず~~~~っとその語られた真実、というやつにダマされつづけていた
歴史はそのときの為政者の都合のいいように
書き換えられる
これはいずれの国もおなじである
我が国で近代史現代史が大幅に書き換えられたのは
ある意図をもってなされた事である
それを過去の資料にあたることにより
隠されたものがなんだったのか
隠された意図の先に
実はこの国の、現在、
混迷が存在しているのだが
前半のハイライトは二つの事件
「龍馬暗殺」
と
「大室虎之祐」
である
龍馬は彼が生きていた時代の文章に登場することはほとんどない
しかし昭和初期から、第二次大戦前夜にかけて
高杉晋作と幕末の二大ヒ-ロ-に祭り上げられる
なんの意図により殺され、そして祭り上げられたのか
田中光顕の意図を探らなくてはならない
そして大室だ
明治天皇は孝明天皇の子供では無い
大室虎之祐という男だという
今までの巷の噂話を、検証している
なぜ下層階級の奇兵隊の一隊士が睦仁親王に入れ替わったのか
薩摩藩士として、権力の中枢に就いた人間達は
特定地域の出自である
今で言えば部落民ということになる
もっといえば長州もだ
明治維新で権力を得たのは下層武士ではない
そのはるか下の階層ということになる
そしてなぜ
それが成就できたのかは
英国の植民地政策の一環として行われたからであろう
つまり東インド会社のアヘン戦争の延長線上に
明治維新は存在している
というのがおぼろげながらわかってきた
鬼塚氏の著書は権力がいかにして
構成されたかというはなしなのだが
先の話をすると
それが
「現代日本の制度疲労」にどうつながるか
という話になる
これを読了すると
苫米地英人氏の登場となる
写真は部落民から天皇になった男
孝明天皇は岩倉具視伊藤博文により暗殺された
槍で突き殺されたのである
そして睦仁親王も殺され
睦仁親王にいれかわったのが、奇兵隊の大室だった
大室に入れ替わったのは当時有名なはなしだったようで
それを隠すため大室は南朝の系譜ということにした、大嘘である
東京遷都も明治天皇が写真を残さなかったのもこのためである
なぜこのような植民地政策が行われたのかはあきらかである
英国はアヘン戦争で自国の兵士を投入する損害の大きさに学んだというしかない
それよりは下層階級に金と武器を与え、内戦にしたほうが
リスクは少なく効果は高い
かつ
永続敵支配をつづけられる
と考えたのだろう