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コンサルの独り言

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マ-ケテイング・コンサルタントの独白です。

由らしむべし知らしむべからず/内閣法制局の自殺

内閣府に属する内閣法制局の仕事は
各省庁が作成した法律案が
憲法に照らし合わせて
問題が無いかチェックし添削する役割だった
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内閣法制局の前身は1885年に出来た法制局
明治政府の最大目標は条約改正だった
そのためには法治国家であるということを認められるのが一番大事だった
法制局の役割は法体系の整備だったから
戦前の権力はつよかった
その流れをくむ内閣法制局が「安保法案」ですべての権限を失った

もともと日本国憲法は
昭和天皇の戦争責任を訴追させないため
マッカ-サ-が即席で作ったモノ
即席にしては良く出来ているが
そののち改憲されるだろうと考えられていたため
不足ぶぶんもある
そのさいたるものが憲法裁判所が設置されていないことだ

最高裁は三審制の最後の砦で、憲法判断を避けるけいこうにある
これは、事務局が法務省という行政に乗っ取られているためである

憲法裁判所の代替え機能として
内閣法制局がいままでは機能してきた
行政のなかにある一機関なのに
憲法解釈をしてきたのである
それは長い間に積み上げられた権威でもあった

しかし今回の戦争法案一本で
すべての権威は消滅した
横畠祐介内閣法制局長官の罪は重い、おもすぎる

昨年7月の「戦争法案」の閣議決定にさいしての
内閣法制局の議事録がないという
この案にたいし、横畠長官は検討したが、議事録が残っていない
残していないという
理由はかんたんである、歴史の検証に耐えられないと
じゅうじゅう自覚しているためである
検証にたえられない条文を一日で了承したことになる

一度憲法解釈を時の政権の都合で変えたということは
また、変えることを、別の内閣に申し込まれたとき
あらがえるはずはない

内閣法制局が通した法律にたいして
裁判所が違憲とした法律はいままでなかった
しかしこれからの違憲訴訟で違憲判決がでて内閣法制局の権威は地に落ちる
確実に番犬化してしまった事になる

さて不十分とはいえ
日本国憲法をまもり法治国家であると
いいはっていた中味がすべて崩れてしまったことを国民は厳粛にうけとめなくてはならない。

この国は非法治国家なのだ
by kongojiamarron | 2015-10-09 13:36 | 政治 | Comments(0)

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